『備忘録』だとか、『日記』だとか。

日々のあれこれを記録する自己満足日記帳

『タピオカ』とか、『マナー』とか。

今日は良い天気で、絶好の洗濯物干し日和だった。ここ数日雨天が続いていたので、たまのこういう天気はありがたい。

 

今日、訳あって一日中タピオカ店の前にいた。

そういえば今までタピオカの専門店に行く機会はあまりなかったなと思い、せっかくなので興味本位で観察していたのだが、有名チェーン店であるそのお店の前には絶えず行列が出来ており、店から出てくるお客はみな上機嫌に戦利品の黒い沈殿のあるドリンクを写真に収めていた。なるほど、これがタピオカの『インスタ映え』という奴なのだろう。店をバックに自撮りしている観光客も多く見かけた。意外と男性客も多く、お上りさんのような男の子四人組がはしゃぎながら「タピオカだ!え、寄ってこうぜ!」みたいに盛り上がってたのは見てて微笑ましかった。ただしカップルてめーらはダメだ。

昨今のタピオカブームは凄まじいものがある。街頭でもSNSでもタピオカを見かけない日はほとんどないし(それは言い過ぎ)、店によっては二時間かけて並んでやっと購入できるようなところもあるらしい。タピオカ愛好家たちの凄まじい熱量を感じる。

私は特別タピオカが好きというわけではないが、さりとて別に嫌いというわけでもなく、これといってタピオカに対して深い情熱を持たない。たまにデザート感覚でタピオカドリンクを飲むこともあれば、タピオカを全面に押し出した広告にゲンナリすることもある。のび太にとってのどら焼きのようなものだ。どんなにドラえもんの好物であろうと、のび太にとってどら焼きはただの和菓子の一つに過ぎない。

ただ、そんなのび太ドラえもんが美味しそうにどら焼きを食べていれば嬉しいに違いない。私だって、嬉しそうにタピオカ片手に店を出てくる女子高生たちを見て嫌な気持ちになりはしない。いや、女子高生であることは関係ない。誤解だ。離してくれ。

好物は人それぞれだ。タピオカ入りミルクティは確かに私も美味しいと思うし、大好きで足繁くタピオカ屋に通う人々の気持ちも分からなくはない。二時間も並んでタピオカ入りドリンクを購入するなんて、もう買い食いの範疇ではない。立派な予定だ。その熱意に素直に敬服する。

けれど、タピオカに関してあれこれ問題になっているのは、やはりポイ捨てなどのマナーの悪い人たちが一定数存在するからなのだろう。タピオカが好きなわけではなく、タピオカを写真に収めている自分が好き。あとはどうでもいい。残った黒いデンプンの固まりはそこらに捨て置け。そりゃ気分を害する人たちもいる。

こういった一定数のバッドマナー勢のためにタピオカブーム丸っと否定的に語る人も多く存在するが、多分真のタピオカ愛好家たちも迷惑被っているのだ。タピオカ映えのために二時間店に並んでいる諸君は、今一度その黒いつぶつぶが映えに値する品かよくよく考えて欲しい。そして値すると判断したのなら、そのブームの火付け役となったであろう愛好家の方々への敬意と最低限のマナーを忘れないでほしい。

 

好きなものでも節度を持って。SNS映えはより節度を持って。

 

2019.06.13 都内某所にて